What is Ceramics Crown?!
メタルセラミックスは、簡単に言えば七宝焼きと同じ製法と思っていただきたい。七宝焼きの下地のプレートは銅板なのであるが、メタルセラミックスクラウンの場合には、銅板は口腔内に入れる事による為害作用から使用できないので、歯科では主に貴金属を使用することが多い。
しかし、ノンプレシャスメタル(コバルトクロム合金)と言われる非貴金属が、メタルセラミックスのコーピングに何らかの理由で使用されることがあるが、多くの場合、歯科医師の経費削減の問題が多いと思われる。この金属は多くの人アレルギー反応等の問題は生じないのであるが、ニッケルアレルギーの反応を起こす人の10人に一人がコバルトクロムのアレルギーが生じると言われている。
日本人の場合、性善説から高額の治療、歯科医療ではではそう言った材料は使用しないと思いがちであるが、実態は患者が解らなければ安価なメタルを使用する場合が少なくはないのである。患者自身はそういう材料にも目を向け、知識を持ち、自己防衛のためにも自分の体に装着される物には気を付けるべきであろう。そういう意味でも中国技工の場合、何の材料が使われているかの判断は難しく、技工料金等からも良い材料が使われているとは考えにくい場合が多い。
また、メタルセラミックスは審美だけではなく、噛むという機能を考慮せねばならず、強度が求められる。そこで、メタルセラミックスは強度を上げるために、七宝焼きとは違うオリジナルな材料を開発し、融点の高い陶材を使用する。
ここでのこのステップは、セラミックスクラウンの色調再現の基本的な技法であり、通常のメタルセラミックスは、この技法、もしくは、これよりもさらに簡便な技法で製作されていることが多い。
(筆者が製作したメタルセラミックスでは無い。一般的なメタルセラミックスの装着例。図-1~7)
*以下に基本築盛で製作されたと思われる患者の症例を示す。
各メーカーのポーセレンの色調は、基本的にVITAルーミンシェードガイドに合わせた単調な色調である(図-8)。この基本色調は個性のある歯牙を再現するのには困難であり、患者の個々の個性を表現するには、あまり向いていない技法であるが、一般的にはこのガイドでの色調再現が行われている。オールセラミックスは、このメタルコーピングが、ジルコニアコーピングに変わったものであり、この基本的な色調が改善されている物ではない。
しかし、メタルとジルコニアのコーピングの膨張が違うために、メタルに焼き付ける陶材と、ジルコニアに焼き付ける陶材には互換性がなく、性質も価格も違う似て非なる物である。